<   2015年 01月 ( 10 )   > この月の画像一覧

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 半跏 戎神    御売約 個人蔵

※えびす / 夷、戎、胡、蛭子、蝦夷、恵比須、恵比寿、恵美須などと表記。

 東日本に対し、海路において、大陸により近い西日本で祀られることが多い。
 当時の為政者(大和朝廷など)が、地方民や遠国者を「えみし」や「えびす」と呼ん
 で、「戎」や「夷」と書いたのと同様で、字義を含め、異邦の者の意味性が強い。
 蕃神(外来神)の可能性など、不明な点が多く、また古式のものほど荒神の性格
 を持つなど、現在において親しまれている反面、未解明な内容点が多い。
 神格化した鯨を指すなど、この神格の経緯には多種多様の側面があり、えびすを
 祀る神社でも祭神が異なることが多々ある。(Ex/『伊呂波字類抄』)
 現在においても、福の神、海神、漁業神、商売繁盛の神(市神)、五穀豊穣・家内
 安全(えびす講)、寄り神(漂着神)、芸神、外来神(客神・門客神)等さまざまな性
 格を持つが、印象として異邦・流動・弱者性のある民の信仰を集めたことが神格
 化の経緯として伺え、外来神である可能性の考察は興味深い。
 日本古来の神とされる点については、蛭子(ヒルコ)神や事代主神との関連性や
 習合が推して計られる。

 ヒルコは『古事記』において国産みの際、イザナギとイザナミとの間に生まれた最
 初の神でありながら、障害(足とされていることが多い)を伴い生まれたため、舟に
 入れられ海に流されてしまい、子として数えられなかった。

 流された蛭子神が流れ着いたという伝説は日本各地に残っており、このため日本
 沿岸の地域では、漂着物を神として信仰するところが多く、ヒルコはえびす(恵比
 寿・戎)と習合・同一視されるようになった。ヒルコ(蛭子神)を祭神とする戎神社は
 多く、西宮神社(兵庫県西宮市)などがよく知られる。

※上記備考において、一部、不快を伴う内容がありますが、参照の古事記に関する
 各種文献資料における内容を元に、宗教学上の内容として他意無く記載させてい
 ただきました。ここに注記させていただきます。ご高配くださいませ。






                               百芍丹
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by h_s_t | 2015-01-23 09:00 | 品々のこと

雪輪


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同列車の乘客の中で、停車場を離れましたのは、

多分私が一番 あとだつたらうと思ひます。


大雪です。


「雪やこんこ、霰やこんこ。」

大雪ですが、停車場前の茶店では、

まだ小兒たちの、そんな聲(こえ)が聞えて居ました。


               ―「雪靈續記」抜粋    泉 鏡花 / 1873 - 1939



















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雪輪文 凛茶碗    御売約 個人蔵

※雪輪(ゆきわ) / 雪輪文は雪華文と同様、雪の結晶の形から生まれた文様
 で、結晶を円形に表したもの。雪輪文の形は、雪の結晶の輪郭を曲線で繋
 いだものといわれている。








                               百芍丹
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by h_s_t | 2015-01-22 09:00 | 品々のこと

白花


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「 冷ゆることの至りて 甚だしきときなれば也 」


                   ― 江戸後期 / 太玄斎(松平頼救)『暦便覧』














列島は今週、大寒を越えました。

その名のとおり、各地で最低気温が記録される時期となります。




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 銀帯(お)ぶる 日陰の空気

 金帯ぶる 日向の空気  

 大寒過ぎて


                             ― 宮里 信輝


















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晴れ間から、思いもかけぬ雪や雨の降る日も増えています。

雪ともなく、花とも見紛う
小さな白い切片が空中を舞う。


こうした、晴れ間から降る雪は風花とされ、
舞い上がる雪を指す場合もあり、いくつかの姿を持ちます。








凛呼とした寒さは、白の中にもさまざまな白があることを
また、人間に鋭敏にさせるようで
寒々しくも、さまざまな白を手繰りたくなり



何も無いような 白という色は
過剰と欠損、静寂と喧騒、寡黙と雄弁など、
相反する魅力が合わさったものであることに
ふと気づかされます。




















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玻璃(はり)窓に 雪花はりつく 夕まぐれ


               すきとほる冬の 断片は見つ



                             ― 北畑 泰子










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 江戸期 無地釉抜 京薩摩  御売約 個人蔵

※玻璃(はり) / ガラス









                               百芍丹

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by h_s_t | 2015-01-21 01:00 | 品々のこと



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 易有太極

 是生兩儀

 兩儀生四象

 四象生八卦

 八卦定吉凶

 吉凶生大業


           ― 伏羲 / 紀元前3350年 - 紀元前3040年(神話期)



























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 易に太極あり

 これ両儀を生じ

 両儀は四象を生じ

 四象は八卦を生ず。


 八卦は吉凶を定め

 吉凶は大業を生ず。












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 幕末古曾部 渦文皿   御売約 個人蔵

※『易経』(えききょう)は中国の占筮の古代書。
 伏羲の書とされるがその原初は詳(つまび)らかではない。符号を用いて
 状態の変遷、変化の予測を体系化した古典。中心的な思想は、太極とい
 う渦を中心に持ち、陰陽二つの元素の対立と統合により、森羅万象の変
 化法則を説く。
 古代日本へも非常に古い段階で伝来されていたと思われるが、明確な資
 料は不足している。






                               百芍丹
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by h_s_t | 2015-01-20 17:44 | 品々のこと

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花 間 一 壼 酒  獨 酌 無 相 親

舉 杯 邀 明 月  對 影 成 三 人

月 既 不 解 飲  影 徒 隨 我 身

暫 伴 月 將 影  行 樂 須 及 春

我 歌 月 徘 徊  我 舞 影 零 亂

醒 時 同 交 歡  醉 後 各 分 散

永 結 無 情 遊  相 期 邈 雲 漢


           ― 月下獨酌 《四首》其二 李白 / 701 – 762








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酒をひと壺持ち 花の間に座り、
誰も友がいない中、一人で酒を飲んでいました。


酒の盃を持ち上げ、満月が昇ってくるのと相対すると、
自分の影と向かい合い、月と私と私の影、三人になっていました。


月は酒を飲む気持ちというものにはなっておらず、
私の影は、私の仲間となって、私に寄り添うようでした。


しばらくは、月明りが私を照らし 影をつくって、
私の仲間となってくれていました。


外の空気を楽しむのは、春が良い。


私が歌うときには、月はあちらこちらを彷徨うようであり、
私が舞うときには、私の影は乱れ散りいくような、
そんな 愉しいひとときでした。



楽しい遊びを終わせる頃、月に本当は心などないと知りつつも。


互いに、また楽しもうという約束をして
彼は はるかに遠く、  天の川の上へとかかっていきました






































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 元-明 獅子型燭器

※燭は蜀の派生語。蜀は本来、虫の意味で、じっとうごかないという
意味を伴い、燭は、虫のようにじっと動かない火を指す。







                               百芍丹

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by h_s_t | 2015-01-19 22:15 | 品々のこと

楼蘭


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 君不聞胡茄声最悲

 紫髯緑眼胡人吹

 吹之一曲猶未了

 愁殺楼蘭征戌児


           ― 芩参 / 715-770
















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  君 聞かずや 胡茄の声 最も悲しきを

  紫髯緑眼の胡人 吹く

  之れを吹きて 一曲 猶ほ未だ了(をは)らざるに

  愁殺す 楼蘭 征戌の児











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 青銅器 鳥形犠尊残欠  御売約 個人蔵

※楼蘭(ろうらん)/ タクラマカン砂漠北東部(中国・新疆ウイグル自治区)、
 シルクロードの要衝にかつて存在した都市国家。交易で繁栄。
 4世紀頃から国力が衰え、やがて砂漠に呑み込まれた。






                               百芍丹
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by h_s_t | 2015-01-16 00:00 | 品々のこと

玉風


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 旅にいづることにより

 ひとみ あかるくひらかれ

 手に青き 洋紙は提げられたり

 ふるさとにあれど

 安きを得ず

 ながるるごとく 旅に出づ

 麦は 雪のなかより萌え出で

 そのみどりは 磨げるがごとし

 窓よりうれしげにさしのべし

 わが魚のごとき手に 雪はしたしや


           ― 「旅途」  室生 犀星 / 1889 - 1962











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行きかへり 砂這ふ波の

ほの白き けはひ追ひつつ、

日は落ちて、暗(やみ)湧き寄する


           ― 「荒磯」抜粋 石川 啄木 / 1886 - 1912

















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海風が ふたたびふけば   もうわたしは

            わたし以外の  何にもならない


                     ― 江戸雪 / 1965 -









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 白丹波 錨文徳利    御売約 個人蔵

※玉風(たまかぜ)/ 日本海沿岸で、冬に海から吹く風。「束風(たばかぜ)」。






                               百芍丹
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by h_s_t | 2015-01-15 18:34 | 品々のこと

冬灯 (ふゆともし)

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 ふりしきる星明りの下、

 沖に鳴る潮の音と

 松の梢に鳴る風の音とがまざりあう

 岬にきて、私たちふたり紅葉を喫す。


 川沿いにつづく家並の灯も

 岬の蔭の養魚場の灯も、もう消えた。

 私たちは 人々と訣(わか)れてきて、

 人々は 私たちをとうに忘れている。


                   ― 『鵜原』抜粋  中村 稔 / 1927 -













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 灯を消せば 涼しき星や  窓に入る

                   ― 夏目 漱石 / 1867 - 1916





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一度だけ 本当の恋が ありまして


         南天の実が 知っております




                   ― 山崎 方代 / 1914‐1985








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 清朝 白磁灯火器

※冬灯(ふゆともし)/ 冬の季語。近年は「ふゆあかり」とも。
 冬の冴え澄みきった空気に明々と燃える燈。
 温かい灯と観るか、はかないと観るかは人それぞれに変わる季語。
※記載の詩、句のいくつかは、本来は秋のものです。
 季節を超え印象的な詩句に思い、引用させていただきました。






                               百芍丹
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by h_s_t | 2015-01-14 10:00 | 品々のこと

六花に朱


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小寒を過ぎ、大寒入まえ


冬もいよいよ真剣に。





















六花、霏々(ひひ)、風に舞う











朱の漆たちは、そんな節季の中に出会うと、
灯された火のような
燦然とした生命力のような
そんなものに思えるときがあります。



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<武田教授の言葉から>


でもね やがて桜も咲くし

たんぽぽも咲きますよ。

あの雪が消えてしまふと

一面に黄色になつて

おてんと様と雲雀とが

揺るを見合ってゐるやうな日が続きますよ。

まあ それまでお待ちなさい

それは夢のやうに来ますよ。


           ―『雪明りの路(冬の詩三篇)』 抜粋  伊藤 整 / 1905 – 1969











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琉球漆器 四方皿   御売約 個人蔵

※六花(りっか)/ 雪の異称・敬称(銀花など)
※霏々/ 雪の静かに降る音、たたずまい。








                               百芍丹
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by h_s_t | 2015-01-13 10:10 | 品々のこと

明けましておめでとうございます


新年、明けましておめでとうございます。


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ずいぶんと遅いご挨拶となってしまい恐縮ですが、
一昨日の1月10日(土)より、明るい陽射しの中
本年の営業を始めさせていただきました。

目まぐるしい空模様となりましたが、
お越しいただきました皆々様には感謝の限りです。

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。







早々に新しい品々を店に出させていただいたのですが、
この方にはこの子がとても相性も佳いのでは、と感じたお嫁入りが続き、
店主としてとても嬉しい二日間でした。

お連れいただいたお客様にも、
縁あってやって来た品々にも嬉しいことで
佳いお出会いに相伴させていただくことは、
こんなに嬉しいことなのだと、和む気持ちで満ちる時間でした。

佳い時間に相伴させていただきありがとうございます。
















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私事ながら、初詣は
雪で美しく化粧された、鴨宮に参らせていただきました。

雪の白は言葉もいらずに、年の初めに相応しい
初い気持ちにさせてもらえる何よりのものに感じました。










多くの方の、吐く息の白さは、
新しい年への期待の形に見え、一緒に歩く自分も嬉しくなる
佳い年始であったと思います。



皆さま同様に日々頑張り、愚図な自分も遅れを取らぬよう
行くのみぞ にて、前に進んで参りたいと思います。



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 年改まり 人改まり    行くのみぞ

                   ―  高浜 虚子






















そして、末筆ながら美味しいお酒をありがとうございました。


おすすめいただいた燗酒で頂戴したのですが、
しっかり濃厚な旨味があるのに、ここまでくどさや嫌味が綺麗に削がれた切れ味の酒も珍しく
蔵元の力を感じる大変美味しいお酒でした。



この場を借りまして、重ねて御礼申し上げます。




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                               百芍丹
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by h_s_t | 2015-01-12 16:04 | 営業・休業のお知らせ