自分を映すガラスたち

ベルエポック期のパリの賑わいが聞こえてきそうな女性用の灰皿たちは
20世紀初頭期のバカラ製です。



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女性の喫煙が少しくだけた新しい流行のスタイルとして、
ヨーロッパでも公けに認められるようになったのは1900年代の初頭期頃。

女性たちはガラスビーズで飾られたバッグと、ティファニーなどの
コスチュームジュエリーという新しく台頭したジュエリーを身につけ、
長いシガレットホルダーの煙草を優雅にくゆらし
まばゆいばかりの社交界に臨みました。

そして右手にこれらの輝くような灰皿。


小さな品ながら、さまざまな意匠が試され、
理知的なギリシャ神話に端を発するもの、
活動的な狩のシーン、少女的な愛犬と遊ぶシーン、etc…。

おそらくは持ち主の趣向や男性に求めるものを、そうした場でわかりやすくするための
一種の「サイン」として、多数の意匠が残ったのかもしれません。


  エレガントでありながら行儀を悪くする。
  つまり「くずす」には、
  まず第一に礼儀正しい基礎がなければならない。
              ― Gabrielle Bonheur Chanel (1883-1971)



フルクリスタルの品で、見た目以上の心地よい重量感があります。



 1910年代頃 / Antique Baccarat – Ash Tray




 百芍丹

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by h_s_t | 2013-09-30 17:24 | 品々のこと
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