鉄の神   氏神の祭祀


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鉄にまつわる一族


たたら製鉄、刀鍛冶、鋳物師、彫金師、野鍛冶…。








さまざまな形態の生業あれど、鉄にまつわる一族は
氏族としていずれも一様に金屋子神(かなやごかみ)や
多々良神(たたらかみ)と呼ばれる鉄の神を祀ります。


そして、家々に祀られる鉄の神、その多くは家人以外は見ることなく
伝わった神々の実像を拝する機会はほぼ無い。






ネット上においても、類似の祭祀形態は
現在は、勝見充男さんが鑑定された下記のものしか見られず、
その習俗や信仰形態の、秘仏めいた内容が窺い知れます。

http://www.tv-tokyo.co.jp/kantei/kaiun_db/otakara/20100817/02.html





































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秋田から来た、鉄の氏神


他の発見例に同じく、多くの祭神が中心を囲む。




おそらく周囲の神仏は代々に加えられていったもので
鉄での鋳造を行った氏族であったのか否か、
この家で造られた鋳造仏もあるように思います。














中心は、天鉄と思われる重量ある鉄花。

餅鉄などの自然鉄から精錬を旨とした一族であったのか。



荒神であるらしい 非常に古い鉄仏

周囲には三宝荒神ではなく、さまざまな時代の十一面観音

宇賀神であるのか、蛇か竜を背負う水神らしき像が1体

蝉と思われる磨かれた化石










当時の、この一族の家神と思われる
大黒天なども合祀されており、
明治-大正期が
最後に祀られた年代であったのかもしれません。





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  氏神 一式     御売約 個人蔵

※十一面観音/ 密教系の尊格。奈良時代から信仰を集める。
 山岳信仰や霊場として知られる白山と関連深く、奈良時代の修験道僧である泰澄
 が、十一面観音を本地とする妙理権現を感得し白山を開山。三宝荒神(=歓喜天
 「大荒神経」)は十一面観音によって善神に改宗している。
※宇賀神/ 日本で中世以降信仰された神で、密教系との関係が深い。人頭蛇身で蜷
 局(とぐろ)を巻く形で表され、頭部も老翁や女性であったりと一様ではない。神名の
 「宇賀」は、日本神話に登場する宇迦之御魂神(うかのみたま)に由来するものと一
 般的には考えられており、伏見稲荷大社の主祭神として知られる。宇賀神は、後に
 仏教の神(天部)である弁才天と習合あるいは合体し、この合一神は宇賀弁才天と
 も呼ばれる。
※蝉/ 蝉の石では古代中国の玉蝉が知られる。玉蝉は古代中国で死者の口に入れ
 られた葬玉。蝉は露を飲んで生活し、殻を脱皮できるため、再生能力を備えている
 と見なされた。
 (西周〜)秦時代に信仰形態として風習化。副葬品として見つかっている(考証参考
 /中国历代玉蝉鉴赏-2011)。前漢期以降は、日本での勾玉のように霊性を持った
 身装具へと発展した。












                        百芍丹
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by h_s_t | 2015-03-26 19:11 | 品々のこと
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